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ゆとり日本人妻×ミレニアル英国人夫が初めての出産・育児に奮闘する軌跡

こんなに違う!イギリスと日本の出産事情を比べてみて見えたこと

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義母やイギリス人ママの友達と会話していると、日本とイギリスの妊娠・出産事情の違いに驚きます。それぞれの医療制度の違いや出産に対する価値観の違いにより、異なる点が多いことに気づかされるのです。

国際結婚等で、イギリスでの出産を検討されている方や将来イギリスに移住したい方は、ぜひイギリスでの出産事情について目を通してみると良いと思います。

日本とイギリスの医療制度には、それぞれの良さがあるので、日本での出産かイギリスでの出産か迷ったときにぜひ検討材料にしてもらえたらと思います。

 

 

日本での一般的な出産までの流れ

費用について

日本では、妊娠が判明すれば産婦人科を受診し、出産予定日が確定すると母子健康手帳が発行されます。その後、母子手帳を持参して、産院で定期的に妊婦検診を受けます。

 

自治体によって異なりますが、超音波検査や子宮頸がん検査などの補助券がもらえる場合がほとんどで、血液検査などで補助券の費用をオーバーした場合は、差し引いた金額を都度支払います。

 

私が通院している東京の産院の場合、補助券を使用した場合でも一度の健診に毎回5,000円はかかります。(血液検査があった時は一万円近く支払いました。)

 

妊婦検診は、妊娠週数によりますが数週間に一度、毎回超音波検査と尿検査、血圧・体重測定と丁寧な診察が行われ、陣痛が来ると入院という流れがほとんどです。

 

気になる分娩費用ですが、普通分娩の場合、費用は全国平均が約50万円と言われており、出産時に国から42万円の出産育児一時金が支給されます。(無痛分娩の場合は、この倍かかると言われています。)

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自然分娩が主流

麻酔科医の不足で対応できる施設が少ないこと、医療事故のリスク、高額な費用、『出産に対する痛み信仰』が根強いことなど、まだまだ無痛分娩は主流ではなく、自然分娩の割合が高いことが特徴です。

 

入院期間について

産後は平均して5日間は入院(帝王切開の場合は約10日間)し、入院中は沐浴指導や、両親学級、お祝い膳の手配など各産院によりますが、手厚いサポートがあるのが特徴です。

 

イギリスでの一般的な出産までの流れ

基本的に出産までの費用は無料

イギリスでの医療費は、国営医療制度のNHS(ナショナルヘルスサービス)を利用すれば外国人であっても公費で負担されるため妊娠・出産にかかる費用は無料ということになります。万が一の手術や入院、投薬が必要となった場合などすべてが無料なのです。

  

ただ、現地在住の日本人の妊婦さんは言語のサポートを希望したり、より多様な分娩スタイルを選べるなどの理由から、NHS(公立の病院)ではなく高額なプライベート病院を利用することも多いそうです。予定帝王切開を希望したヴィクトリア・ベッカムもプライベート病院での出産だったとか。

 

イギリスでの出産までの流れとしては、妊娠が分かったら、かかり付けの医者であるジェネラル・プラクティショナー(GP)に連絡し出産予定日を確認。その後はGPが連携しているミッドワイフ(助産婦)を紹介してもらい、妊娠中は基本的にこのミッドワイフが健診してくれます。

 

イギリスで妊娠をお考えの方は速やかにNHS登録をして自分の町医者GP(General Practice)を決めておくことをおすすめします。

 

ミッドワイフってどんな人?

驚いたことに、イギリスでは何も問題がなければ妊娠期を通して医者には一度も会わず、紹介されたミッドワイフ(助産師)で良ければ、出産まで担当のミッドワイフとのやり取りだけで済ますことも珍しくありません。

 

超音波検査をしてくれるのはお医者さんではなく技師さんですし、血液検査や予防接種も看護師さんの役目。

 

ミッドワイフは妊婦の健康指導や分娩、さらに出産後28日までの支援をしてくれます。

つまり、妊娠中から出産前後にかけてミッドワイフとのコミュニケーションがとても重要なのです。

 

ミッドワイフの主なお仕事

  • 尿検査
  • 体重・血圧測定
  • 子宮底長の計測
  • 胎児の心拍検査
  • 両親学級、各検査などの予約
  • バースプランへのアドバイス
  • 産後の自宅訪問

 

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ここが違うよ!イギリスでの妊婦検診

超音波検査は2回だけ?

イギリスでの出産は、特別な問題がなければ超音波検査が妊娠期を通して妊娠12週前後と20週前後の2回だけ!つまり、妊娠20週の超音波検査で性別が不明の場合、出産まで赤ちゃんの性別がわからないなんてこともあります。

 

もちろん、超音波検査も無料なのですが超音波写真を保管したい場合は印刷代各4ポンドかかります。 

 

21週以降は異常がない場合、赤ちゃんの顔をみることができなくなってしまい不安な場合は、プライベートの病院に行って自費で超音波検査をしてもらうこともできるそうです。

 

NHSの全てが無料である背景には医療従事者の不足、NHSの財政難が大きく関わっており日本で当たり前のように行われる手厚い健診がないというわけです。

 

体重管理は甘いイギリス 

妊娠中の体重管理に厳しい日本と違い、イギリスでは体重管理についてはとても甘いそうです。徹底的な体重制限によって妊婦さんが精神的にストレスを感じてしまうことの方が母体に悪影響だという方針をとっていると言えます。

 

分娩スタイルは妊婦さん本位

分娩方法は、水中出産や無痛分娩、自宅出産といった産み方が気軽に選べ、妊婦さんの意志が尊重されている点は評価できますが、逆に自分の望むバースプランについてをはっきりとミッドワイフに自己主張することが、とても重要となってきます。

 

日本では、数週間に一回の妊婦検診に加えて、産婦人科医に直接悩みを相談する機会もたくさんあるので、出産に関しては完全に病院側に方針を委ねることができるのですが、個人主義のイギリスでは基本的に妊娠・出産は母体が主体であるという考えです。

 

ですから、自分の出産に対する明確な希望と、疑問に思ったことを積極的に質問する姿勢がない限り、情報が最低限しか入らないまま出産することになってしまう可能性があります。

 

出産当日に退院することも!?

イギリスの出産ニュースと言えば、今年キャサリン妃が第三子をご出産されました。

なんと、出産から7時間後にメディアに姿を現し、お化粧ばっちり、髪も整えて高いヒールも履いていらっしゃった元気な姿に日本中のママさんが驚いたことは記憶に新しいのではないでしょうか。

 

キャサリン妃が産後7時間で退院できた理由には、ロイヤルファミリーであるが故の24時間体制のメディカルサポートや産後の回復が早い分娩スタイル(無痛分娩という情報)が大きいのですが、英『ガーディアン』紙いわく、イギリス人の出産から退院までの入院期間は平均1日半で、先進国の中で最も短く、出産後は出産当日か翌日には退院となり自宅に戻ります。(帝王切開の場合はこの限りではありません。)

 

ただ、産後の回復が早い無痛分娩が主流であることを前提とした入院期間だと思われます。

 

それに対して、日本では出産後平均して5日間は入院し、その間母体の回復ができ、沐浴練習などの指導をしていただけるので、入院期間については日本と大きく異なる点となります。

 

産後は日本のような豪華な御祝い膳もなく、トーストと紅茶が出てくるんだとか。これも、イギリスでの出産が無料であるが故の裏事情と言えそうですね。

 

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まとめ

このようにミッドワイフ、GP、総合病院で役割が違い、それぞれが密に連携して妊婦さんと関わっていくのがイギリスでの出産なのです。

 

私の場合は、夫と日本で生活しているので、わざわざイギリスに行って出産するという選択はしませんでしたが、こうやって日本とイギリスの出産事情を比較してみると、費用や入院期間など、医療制度によって大きな違いがあることがわかりました。

 

お医者さんありきで何かと受け身な日本の妊娠生活と違い、個々の妊婦さんの意志を尊重するイギリスの医療体制は、とても興味深いものです。

 

どちらで出産するにしても、パートナーとしっかり話し合って子育てという共同生活の素晴らしいスタートをきれると良いですね。

 

こうして、海外の出産事情のことを知っていく中で、やはり私は日本でももっと出産に関する選択肢が増えればいいのにと思わずにはいられません。

いろいろな分娩スタイルを選べれば、自分で悩んで考えて選んだことには責任がある分、しっかりとお産について向き合うことができるし、何より選択肢が多いことは精神的な余裕につながる気がします。

 

昔からの伝統的な風潮や方法を受け継いでいくのは大切なことでもあるのですが、だからといって、『今までと同じように、皆と同じ方法でやりましょうよ。』と言われても納得できないのです。

 

自然や無痛に関わらず、私はこんなスタイルを選ぶんだと堂々と主張できるような社会になったらいいなぁと思います。